レター・ヘッド  : 湘南台バプテスト教会

今週のレター・ヘッド2014年12月


 
2014年12月28日(日)  年末は神のもの、年始もまた神のもの
  牧師 坂元 俊郎

 今日の主日礼拝は、今年一年の最後の礼拝です。日本独特の年末年始に入ります。年末年始について考えてみましょう。

1)「初めに言葉があった。」(ヨハネ1:1)

 年末年始は人間の文化の1つです。この人間が作り出した年末年始よりも以前の「初め」があります。それが神の創造による「初めに」です。神は初めを創造する方であり、神はすべての初めの創造者です。神の存在、イエス様の到来と生き方、聖霊の働きが「本当の始まり」なのです。しかも神は言葉をもって初めを創造します。私たちの始まりは、神の言葉から始まるのです。「年始」は神の言葉から始まります。年始年末は神の言葉が第一なのです。

2)「わたしはアルファであり、オメガである」(黙示1:8)

 聖書は神について、「わたしはアルファであり、オメガである」と語り、「最初のものにして、最後のものである方」(黙示2:8)と語ります。神は事の始まりであり、 歴史の始まりであり、時間の始まりです。また同時に神は終わりであり、 終末であり、人の人生の終わりの主です。あらゆる始まりと終わりは神のものなのです。 聖書信仰に生きる者にとって、年末年始は神の ものであり、決して人間が終わらせ、人間が仕上げることができるものではないのです。年末にも神は共におられ、神は年末の主なのです。

3)「初めに、神は天と地を創造された。」(創1:1) 

 聖書は創造は神によると語ります。人の創造は受動のものであり、人の創造は神の関係の中で語られるものであり、創造の始まりが神であることを示します。さらに時間、空間、歴史もまた神の創造物であることを意味しています。カレンダーの時間も、曜日の設定も、年末年始と言う時間内の出来事も、神との関係で語られるもの、神の創造と共に語られるべきものであることを意味しています。年始は神のものであり、年末もまた神のものであることを意味するのです。年末の除夜祈祷会も、年始の元旦礼拝も、神の御心を尋ね求め、神が創造主であることを告白する信仰行為なのです。


2014年12月21日(日)  クリスマスの喜び
  牧師 坂元 俊郎

 クリスマスおめでとうございます。イエス様誕生の物語を今日もルカ福音書から聞いてみましょう。

1)神の栄光を示す方、イエス様(ルカ2:8)

 羊飼いたちは天使と出会います。その時「主の栄光が周りを照らした」とあります。キリストの誕生は神の光り輝く栄光の出来事でした。 聖書は、神は栄光に満ちた方として多く記しています。(詩篇19:1、エゼ128、2コリ8:19等多数)。神の輝きは私たちの暗闇を照らし、希望を与える「大きな喜び」(ルカ2:10)をもたらし、 平和・正義・安心・希望をもたらすのです。イエス様の誕生は神の栄光の到来なのです。

2)皇帝に勝る方、イエス様(ルカ2:1、マタイ2:1)

 ルカとマタイ福音書には、アウグストゥス、キリニウス、ヘロデ王アルケラオと言った皇帝や総督が出て来ます。 救い主[ソーテール]、主[キュリオス]、 福音[エヴァンゲリオン]、平和[エイレネー]とは、 皇帝や総督等に冠せられた言葉です。聖書は、皇帝用語や政治用語をイエス様に用いています。 これは皇帝や総督ではないもう1つ別の救い主が誕生したことを示しています。この世の王は、武力と権力によって平和を作りますが、イエス様は十字架の愛によって平和を作る方です。

3)賛美を引き起こす方、イエス様(ルカ2:20)

 羊飼いたちは飼い葉おけに寝かせてあるイエス様を見ようではないかと出かけ、探し当て、人々にその物語を語ります。イエス様と出会って喜びを語り継ぐ、伝道が始まりました。また彼らは「神を賛美しながら帰って行った」と書いてあります。汚れた霊に憑かれた子の癒し、10人の皮膚病の人の癒し、盲人の癒し、イエス様のエルサレム入場物語などイエス様と出会う体験をした人々は、みな神を賛美し始めます。イエス様に出会うことは喜びであり賛美です。クリスマスはイエス様の誕生に出会い、感謝と喜びが湧きあがる時です。喜びを分かち合いましょう。



2014年12月14日(日)  イエス様誕生物語--ルカ福音書から--
  牧師 坂元 俊郎

 ルカ福音書を読みながら、アドベントの日々を過ごしています。今日も、主イエス様の誕生の意味をルカ福音書から書いてみましょう。

1)「子」の誕生

 聖書はイエス様の誕生を「子の誕生」と記しています。「いと高き方の子」(ルカ1:32)、「神の子」(同1:35)の2回です。 この意味はイエス様は「神の本質を示す」と言う意味です。イエスは聖書に示された神の人格、神の知恵、神の聖、神の義、神の愛、 神の本質を示す方であることを語っているのです。イエスはただ一人神の姿を示し、父なる神とイエスの間には完全な一致があることを示しています。

2))聖霊の働きとイエスの誕生

 子の誕生には聖霊の働きがあったことをルカは語ります。「聖霊があなたに降り」(ルカ1:35)、「いと高き方の力があなたを包む」(同1:35)とあります。「降る」は「押しかけて来る、襲って来る、激しく降りかかる」などの意味が含まれ、聖霊の強い働きかけがあることを示す「エペルコマイ」というギリシャ語が使われています。また「包む」は「おおいかかる、かぶさる」などの意味がある「エピスキアゾー」が使われています。イエス様の誕生は強い聖霊の働きの中で行われたのです。

3)マリアと女性たち

 ルカ福音書の1章はマタイやマルコ福音書にはありません。著者ルカが 属したルカの共同体特有の伝承などを用いて書いたと思われます。その特 徴は女性の物語が大変良く用いられていることです。また、男性と同等または対照的な特徴として多く書かれます。ザカリアとマリア、見 失った羊を捜す男性と銀貨を捜す女性、やもめの一人息子とヤイロの娘の 癒し、 腰の曲がった女性と水腫の男性、イエスを裏切ったユダや否定したペテロとは対照的に十字架・埋葬に立ち会い、空虚な墓に出会って12弟 子に復活を告げる女性たち、 男性の12弟子と共に記されているマグダラのマリア、ヨハナ、スザンナなどの女性の使徒の一団など、多 数の物語が書かれています。イエスの母マリア自身も、イエス様の出来事を担ってゆ く代表者と見ることも出来ます。マリアもまた弟子と宣教者の一人です。



2014年12月7日(日)  ヨハネ誕生の喜び --ルカ福音書から--
  牧師 坂元 俊郎

 先週からアドベント(待降節)に入りました。ルカによる福音書を学びながら12月を過ごしていきましょう。

1)喜びの告知(エヴァンゲリオン)

 ルカ福音書は「テオピロ」へ捧げられた福音書の形態を取りますが、このテオピロとはラテン語で「アマデウス」と言うのだそうです。モーツアルトと同じ名前です。神様の友だちという意味です。何だか大変嬉しくなる気持ちがします。ルカのキーワードである、「喜ばしい知らせ(エヴァンゲリオン)」と言う言葉が早速1章19節に出て来ます。バプテスマのヨハネ生物語ではありますが、イエス様の誕生は喜びであることを予感させます。

2)ルカ特有の物語

 ヨハネの誕生物語は、ルカ福音書のみが取り上げており、マタイとマルコは取り上げていません。またヨハネの殺害についても「ヨハネならわたしが首をはねた。」(9:9)と語るのみで、詳しく報告はされていません。むしろルカはヨハネをキリスト誕生に引き寄せて、その喜びの報告として書いているのです。ヨハネの存在は、老いてなお神殿に仕えるザカリアとエリサベトの希望として書かれています。またヨハネは決して殺害された悲劇の人ではく、彼もまた神の喜びを受け、偉大な指導者であったことが告知されます。

3)広がって行く福音

 ヨハネの誕生が父ザカリアに告げられたのは神殿(聖所)でした。天使と の二人だけの出会いでした。大変個人的な出会いであったのです。 しかし その実現はまず、妻エリサベトの妊娠という夫婦の喜びとなります。 さらに胎児のヨハネがキリストをあかしして躍ったことはエリサベトを訪ねてきたマリアへと喜びを広げます。 そして ヨハネが生まれるとそれは「近所の人々や親類」の喜びとなって広がります。 そしてもっと広がって、「このことがユダヤの山里中で、話題になった。」 (1:65)と記されています。神様がザカリアとエリサベトにして下さったことで始まった 小さな喜びは水の上の波紋のように広がり、全世界の物語となりました。